会長
藤木 修
3SICP技術協会会長就任のご挨拶
この度、藤井会長の後を受けて3SICP技術協会会長を務めることとなりました。私自身は、この技術について豊富な知識や経験を持っているわけではありませんが、会員の皆様のご推挙によって会長に就任させていただいたからには、この協会の機能をできるだけ働かせることで、技術の普及・改良をはじめとするイノベーションとそれによる市場拡大を図るために先頭に立って取り組む所存です。
現代では多くの分野で、技術やビジネスモデルを核としたプラットフォームが形成されており、3SICP技術協会もその典型といえましょう。プラットフォームは、例えば技術サービスの供給者と需要者の間のマッチングを実現し、それによって参加者全員にとっての価値創造を可能にすることをめざします。参加者が多いほどマッチングの機会は高まり対象技術の市場シェアが伸びて、それが次のステップの参加者増大の誘因となります。このようなポジティブな循環プロセスが形成されるために、できるだけ多くのプラットフォーム参加者がプラットフォームの運営に主体的に参加することが望ましいといえます。
藤井前会長は、「協会は公明正大であること、ニーズにあった技術力を確保すること、風通しが良く居心地の良い協会をつくること、歴史に参画すること」という4つのモットーを掲げられました。これらは、プラットフォーム運営の要諦といえましょう。特に、成長の原動力であるイノベーションを起こそうとすれば、協会内の風通しと居心地、それに公明正大な協会運営のガバナンスが必要不可欠となります。
イノベーションは技術革新のみならず、市場の創造及び市場に新しい価値を生み出すすべてのことが対象となります。個々の企業においては、例えば自前主義からの脱却をはじめとする改革が求められるでしょう。多くの会員企業が協会の場で様々な情報交換、意見交換を行い、集団としてイノベーションを起こしていくことに、協会の存在価値があるといっても過言ではありません。
そこで会員の皆様にお願いですが、材料製品、運搬、施工等の技術の改良、市場への働きかけ、会員の増加その他の協会運営等について、率直なご意見やアイデア、工夫事例などを出していただきたい。これはわが社の秘密のノウハウにしたいという会員企業もいらっしゃるかもしれませんが、それは是非協会内でオープンにしていただきたいと思います。皆で知恵を出し合って、様々なイノベーションを実現させていくことが、市場でのシェアを高め、結果的に会員企業の受注機会の増大につながります。そして、私たちの努力は、私たち自身の幸福につながるだけでなく、災害に強く、より安全で清潔な都市環境を築くための重要な一歩となるのです。
皆様とともに、より良い未来を築くために努力していくことを楽しみにしています。どうぞよろしくお願いいたします。
2024年5月
3SICP技術協会
会長 藤木 修